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2010/03/15のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

今日は午前中いっぱいの天気で午後からは雨になるとい
う予報なので7:30孟子不動谷に到着しました。

ピョピョピョピョ・・・
犬飼池の池畔の枯木に止まっていたミサゴの成鳥があり
もとの気配に驚いて飛び立ちます。
全体に華奢な感じなので♂のように見えますが、ミサゴの
♂♀はなかなか識別できません。

開きかけたスモモの枝先に♀のルリビタキが止まっていま
す。
いつも真っ青な♂成鳥がいる場所ですが、今日は♀がい
ます。
もしかしたら♂は渡り去ったのかもしれません。

ヤマザクラが咲きだしました。
わんぱく公園では、3月7日に開花し、今はもう満開で散り
始めているので、孟子も2週間ぶりなので満開になってい
ると思っていたのですが、まだ開きかけたばかりのようで
す。
今日開花と記録しても、問題なさそうです。
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月20日
2008年 3月29日
2009年 3月19日
2010年 3月15日
それでも2004年以来最速の開花です。
今年はサクラの開花が記録的に早いようです。

水路道を歩きます。
散っては咲いて、散っては咲いてのヤブツバキの花に、メジ
ロとヒヨドリが群れています。
めいめいに頭をヤブツバキの花粉で真っ黄色に染めながら
飛び交っています。
ヤブツバキにとって、彼等はとても重要な花粉運搬者なので
す。

シュンランの蕾が膨らんでいます。
ヒメウズの花がどんどん数を増やします。
ウバユリの新芽も踏み歩くくらいに多くなり、孟子の春も本番
に突入しています。

上空をノスリが舞っています。
真っ白なお腹に、褐色の「腹巻」が鮮やかです。

スジグロシロチョウとルリシジミが飛び出しました。
<スジグロシロチョウ>
2004年 3月26日
2005年 3月31日
2006年 3月25日
2007年 3月 4日
2008年 3月15日
2009年 3月19日
2010年 3月15日 
<ルリシジミ>
2004年 3月26日
2005年 4月 2日
2006年 3月25日
2007年 3月14日
2008年 3月22日
2009年 3月21日
2010年 3月15日
どれも早春に越冬蛹から羽化して出るチョウで、孟子に春の
香を運んできてくれます。
春のチョウといえばモンシロチョウが有名ですが、実はモン
シロチョウは十字花科の畑作野菜とともに日本に伝来した外
来昆虫で、孟子では在来種のスジグロシロチョウが一番早く
飛び出すのです。

タチツボスミレ類の花の数が一気に増加しています。
ひときわ濃い赤紫の、花から芳しい香りの漂う、ニオタチツボ
スミレも咲きだしました。
タチツボスミレとナガバタチツボスミレは2週間前から咲きだ
しているのですが、そこにニオイタチツボが加わりタチツボ類
の「三役揃い踏み」です。

クリ畑の周辺にテリトリを構えるウグイスは毎年愛想が良く、
クリの枝先で囀る姿を比較的簡単に撮影させてくれます。
ウグイスは「声はすれども姿は見えず」の代表で、その姿を見
ることもなかなかできないのですが、ここの♂はかなり愛想が
良く、昨年も数カット撮影させてくれました。
はたして今日も至近距離のクリの枝先で歌っています。

ホーホケキョ! ホーホケキョ!
「ホー」で、喉をいっぱいに膨らませ、「ホケキョ!」で口をいっ
ぱいに開けて発声します。
里山にごく普通の小鳥ですが、じっくり観察できる機会はそう
ないので、撮影しがてらまじまじと観察してしまいます。

キセキレイもセグロセキレイも歌っています。
モズもヒバリとウグイスの囀りを「拾いこ」んだサブソングをうた
っています。
エナガも2羽で行動しているものは、必ず片方の長い尾羽が曲
がっています。
これはこの時期の♀が、営巣しはじめた巣の産座をチェックす
るときに付く「寝ぐせ」なのです。

留鳥たちはみな、「その時」に向け、準備を始めているのです。

ニホンアカガエルとカスミサンショウウオの産卵もひと段落です。
今年はニホンアカガエル244個、カスミサンショウウオ7個の卵
のうが産卵されました。
この記録は昨年のニホンアカガエル652個、カスミサンショウウ
オ12個からすると激減です。
理由は分かっています。
昨年11月の集中豪雨の「爪痕」です。
しかし、壊滅するほどまでに減少しなかったのも、孟子の谷が、
複雑に入り組んでいたことが幸いしたのでしょう。

嬉しい「爪痕」もあります。
道具小屋の周辺にネコノメソウが咲いています。
孟子でデータをとり始めて12年、初記録です。
おそらく谷の奥にあったものが、流れ出て発芽し、花を開いたの
でしょう。
地味な花ですが、早春の山里を象徴する花の顔が1つ、孟子に
新たに加わりました。

那賀寺のソメイヨシノとシデコブシが咲いています。
わんぱく公園のソメイヨシノはまだ蕾がかなり固いのですが、孟
子のは開花を始めています。
2004年 3月26日
2005年 4月 2日
2006年 3月28日
2007年 3月28日
2008年 3月29日
2009年 3月21日
2010年 3月15日
ソメイヨシノの開花も、記録的な速さです。

天堤池のカイツブリが、すっかり夏羽に衣替えしています。
堤体でワラビをさがしますが、残念ながらまだのようです。

今日は参道のミツバと、休耕田に出たツクシをいただいて帰ります。
ミツバは湯がいて醤油で和えて暖かいご飯と混ぜて「みつばごはん」
ツクシは卵とじにでもしましょうか・・・

どんどん春が進みます。
来週は未来遺産の調印式で上京するので来れませんが、再来週に
は、もっと春が進んでいることでしょう。

森さんの、開きかけたスモモ畑の林床を、赤紫に彩るコスミレの群落
に見送られつつ12時、孟子不動谷を後にしました。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
カイツブリ、カワウ、ミサゴ、ノスリ、キジバト、アカゲラ、コゲラ、キセ
キレイ、ヒヨドリ、モズ、ウグイス、シロハラ、ツグミ、ジョウビタキ、ル
リビタキ、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ、アオジ
クロジ、カシラダカ、カワラヒワ、イカル、スズメ、ハシボソガラス、ハ
シブトガラス、セグロセキレイ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<両生爬虫類>
ニホンアカガエル 全卵孵化
カスミサンショウウオ 全卵孵化
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<昆虫>
クロタニガワカゲロウ、オナシカワゲラ、ツマグロオオヨコバイ、ナナ
ホシテントウ、アメンボ、ヒメアメンボ、ヤスマツアメンボ、コセアカア
メンボ、フタホシシロエダシャク、スジグロシロチョウ、テングチョウ
ルリシジミ、アシブトハナアブ、アカタテハ、キチョウ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<花>
スズメノヤリ、オオバコ、ヤマザクラ、ソメイヨシノ、スモモ、キジムシ
ロ、ミツバツチグリ、ウラシマソウ蕾、ヒメウズ、タチツボスミレ、ナガ
バノタチツボスミレ、ニオイタチツボスミレ、タネツケバナ、ミチタネツ
ケバナ、ナズナ、オランダミミナグサ、ネコノメソウ、セイヨウタンポポ
カンサイタンポポ、オオイヌノフグリ、ハコベ、ウシハコベ、セキショウ
オニタビラコ、コオニタビラコ、キツネノボタン、レンギョウ、シデコブシ
ハクモクレン、ユキヤナギ、ヒメカンスゲ、ウグイスカグラ、ハンノキ
クヌギ蕾、ヤブツバキ、ヒサカキ、ヒメオドリコソウ、スズメノカタビラ
スズメノテッポウ、ノミノフスマ、トキワハゼ、ホトケノザ、ジゴクノカマ
ノフタ、シュンラン蕾、カマツカ蕾、テンダイウヤク蕾、カンアオイ(ヒメ?)
アゼビ、ハナモモ、カラスノエンドウ、コスミレ、モモ蕾、フキ、ハルノ
ノゲシ、ノアザミ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/03/01のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

弥生(3月)です。
久々ぶりに月曜日に晴れてくれました。
ここ数週間、月曜といえば雨で、先週晴れたと思ったら和
歌山大学の猛禽調査のお手伝いで・・・
なかなか晴れた日の孟子に出会えずにいた早春2月でし
たが、3月を迎え、うららかな好天の孟子に出会いました。

ウグイスの囀りが谷中に響き渡っています。
単調な節回しですが、里山の春にはなくてはならない声で
す。

鉄塔のてっぺんにオオタカの♂が誇示止まりしています。
昨年からこの♂の誇示止まりの鉄塔が、3本ほど西に移
動しています。
おそらく営巣谷を変えたのでしょう。
下腹を突き出し、直立姿勢で、あたりを黄金の眼でキョロ
キョロ見回すさまは、「空の王者」の風格たっぷりです。

長兵衛 忠兵衛 長忠兵衛・・・
メジロが複雑な節回しで囀りはじめました。
2002年 3月11日
2003年 3月 2日
2004年 3月19日
2005年 3月12日
2006年 3月18日
2007年 3月 3日
2008年 3月 9日
2009年 2月15日
2010年 3月 1日
南紀地方ではもっと早くから囀り始めるメジロですが、孟子
では遅く、3月に入って囀りを開始するのが普通です。
昨年は初めて2月に囀りを聞きましたが、今年も3月に入り
囀りを開始しました。

ツグミの羽色が赤味を増し、シロハラも夏羽に衣替えしてい
ます。

小川さんの上のクリ畑では、フキノトウが開花を始めました。
2004年 3月19日
2005年 2月20日
2006年 3月18日
2007年 2月24日
2008年 3月 9日
2009年 1月31日
2010年 3月 1日
毎年ここのフキノトウで「蕗味噌」を作るありもとは、今年も1
回分蕗味噌を炊ける分量のフキノトウを摘み取ります。

ありもとは今日、とても楽しみなことがあります
2月16日に入江さんがつねとも池でカスミサンショウウオの
卵塊を発見してくれていたのです。
これはありもとにとって、とても嬉しい記録なのです。

昨年11月、孟子不動谷を時間雨量100mm超の集中豪雨
が襲いました。
「孟子便り」にも書いたのでご記憶の方々もおられると思い
ます。
孟子の谷に流れ込む小谷の地形が変貌するほどの土石流
を引き起こす大惨事でした。
ありもとにとっても「心強い相棒」の無人カメラを2基失うとい
う、悲しい出来事とともに記憶のヒダに刻まれています。

この便りを読んで、広島の調査員仲間の一人が、メールをく
れたものです。
その方が長年フィールドにしていたヒダサンショウウオの産
する谷が、ある年時間雨量100mmの集中豪雨に見舞われ、
それがもとで谷内のヒダサンショウウオが全頭流出し、絶滅
し、現在も回復していないそうです。

孟子のカスミサンショウウオは大丈夫だろうか??
そういう危惧を抱きつつ心待ちにしていた朗報を、入江さんが
届けてくれました。
はたしてつねとも池には、7つの懐かしいコイル状の卵塊が、
整然と並んでいました。
2004年 2月15日
2005年 1月29日
2006年 3月 4日
2007年 2月10日
2008年 1月30日
2009年 3月 5日
2010年 2月16日
相変わらず個体数は少ないですが、なんとか増殖してほしい
ものです。

ニホンアカガエルの卵塊は一足早く孵化しています。
黒江池に4、きみひろ池に4、入口クランクに3
それぞれ新規産卵があったほかは、すべて孵化していました。
マックロクロスケのような小さなオタマジャクシが池の中を泳い
でいます。

集中豪雨にもっとも大きな影響を受けるであろう「はいずり系」
の生き物の中でも、孟子の里山自然のポテンシャルの高さを
実証する「生き証人」のような2種の両生類がなんとか無事で、
本当に安心しました。

カエルの卵調査をひと通り終えたあと、水路道を歩きます。
谷が鳴くように囀るウグイスたちのBGMの中、ウグイスカグラ
が可憐な4弁の花を開花しはじめました。
2004年 3月19日
2005年 2月20日
2006年 3月18日
2007年 3月 4日
2008年 2月24日
2009年 2月21日
2010年 3月 1日
孟子の雑木林に早春を告げる、重要なバイプレイヤーの一つ
です。

タチツボスミレとナガバノタチツボスミレも咲きだしました。

ヒメウズの花も開花しています。
オダマキと近縁のこの花は、里山の林床の早春のシンボルです。
2004年 3月19日
2005年 3月19日
2006年 3月18日
2007年 3月 4日
2008年 3月22日
2009年 3月 8日
2010年 3月 1日

キリリリリ コロロロロ・・・・
弥生のうららかな陽光に誘われ、シュレーゲルアオガエルが鳴きだ
しました。
2004年 2月28日
2005年 3月 9日
2006年 3月25日
2007年 3月 3日
2008年 3月16日
2009年 2月14日
2010年 3月 1日
「里山のカスタネット奏者」もお目覚めです。

ベニマシコの♂の羽衣も鮮やかなイチゴ色に換羽しています。
ピッポ・ピッポと鳴き交わす声が、水路道沿いの小さな藪に響いてい
ます。

テングチョウも飛び交っています。
ルリタテハも飛んでいます。

やはり春の日は、「晴天」が最高です。

時計に目を落とすと12時・・・・
今日は13時から、和歌山県環境学習アドバイザの仕事で、紀美野町
立野上中学校に行かねばなりません。

半日の孟子でしたが、本当に収穫多き1日でした。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
ルリビタキ、ツグミ、モズ、ハシブトガラス、コゲラ、ヤマガラ、シジュウ
カラ、メジロ、スズメ、ホオジロ、アオジ、ウグイス、キジバト、シロハラ
カシラダカ、カワラヒワ、エナガ、ベニマシコ、イカル、カワラヒワ
ビンズイ、ハシボソガラス、オオタカ、シメ、カイツブリ、アカゲラ、カワ
セミ、アオバト、セグロセキレイ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<両生爬虫類>
カスミサンショウウオ(卵塊)
シュレーゲルアオガエル
ヌマガエル、ニホンアカガエル(孵化)、ウシガエル
ニホンカナヘビ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<昆虫類>
ヒメアメンボ、テングチョウ、ツマグロオオヨコバイ
ルリタテハ、オナシカワゲラ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<花>
タネツケバナ、オオイヌノフグリ、ウメ、ヤブツバキ、ホトケノザ
ゲンゲ、カンサイタンポポ、オニタビラコ、ナズナ、キジムシロ、オランダ
ミミナグサ、タチツボスミレ、ヒメウズ、ウグイスカグラ、フキ、ヒメオドリ
コソウ、セイヨウタンポポ、ミチタネツケバナ、ナガバノタチツボスミレ
ハコベ、ウシハコベ、ノアザミ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/02/15のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんにちは。。。

このところ月曜日といったら天気が崩れています。
今日も朝から(というか昨夜から)、冷たい雨が落ちています。

9時
到着した孟子では、そぼ降る雨の中、アオバトが歌っていま
す。
オーアーオーアオー オアーオーアオーアー
いつ聞いても珍妙な旋律です。
鳥をよく知らない人がいきなり山でこのハトの声を聞くと、お
そらく驚くことでしょう。
姿を見ると鮮やかな緑色に肩口に刺したワインレッドの模様
がチャーミングな鳥ですが、声は本当に奇妙な声です。

犬飼池の堤に数個の薬きょうが落ちています。
久々のことです。
現在和歌山県環境生活総務課自然環境室で行っている県
立自然公園見直しにより、孟子を含んでいた大池貴志川県
立自然公園はなくなります。
そのことで孟子周辺は「乱場」になってしまいます。
今後、シシ撃ちに加えて、池での「カモ撃ち」も多くなるので
しょうか?

平成21年度の日本ユネスコ指定の「未来遺産」の地として、
大きな課題になりそうです。

猟銃でカモを撃つという行為は、撃たれる側のカモにとって
は、その行為ほどの影響はないものです。
実際いるカモの個体数のうち、ハンターに見つかった一部の
個体数が危険に晒され、その中でもほんの一部しか撃ち落
とすことができないのですから、カモ自体の「種の維持」にま
で影響するような撹乱にはならないでしょう。

しかし、孟子が「人家近く」であることと、「未来遺産」であるこ
とに対しては、大いなる影響を落とします。
まず猟銃は人家近くでは非常に危険な代物です。
そのうえ鳥撃つのは「散弾」なので、シシを撃つ「実弾」よりも
ある意味危険です。

また、ハンターが頻繁に入り、猟銃を撃つことで鳥の警戒心
が、一気に強まります。
アセスの仕事を7年もやらせていただいた、ある意味「プロ」
のありもとにとっては、「一声」だけで存在を見出すことがで
き、モニタリングはできますが、未来遺産指定によって今後
増えることが予想される「自然観察者」にとっては、鳥の警
戒心が強まることは「大問題」です。

里山の雑木林の中に生息する豊かな鳥類相もその指定の
大いなる要因となった「未来遺産指定」に向け、大きな「ハー
ドル」の一つとなりました。

雨の中ありもとが訪れたのは、ニホンアカガエルのモニタリ
ングが目的です。
先週は和歌山大学に行っていて、データがとれなかったので
今日は雨ガッパを着用し、ずぶ濡れになりながらカエルの卵
を数えます。

森さんの家のそばの水田の水路に15個の新しい卵を見つ
けました。
ここは毎年十数個の産卵を確認できるのですが、今年も順
調に確認できました。

クランク型の水路にも4個の生みこみがあります。
周辺のイノシシのぬた場も探しますが、産卵は確認できま
せんでした。

一度「試し」に産卵しても、きちんと上陸できない場所に、継続
しての産卵をしないのも、この小さなカエルの「生きる知恵」
と言えるかもしれません。

今年変化があったのは丸嶋水田です。
昨年から、稲作の中心がやや下流に移り、この時期水の溜ま
った水路の位置が変化しているため、産卵が確認できません。
2週間前にあった水田の中の滞水の卵も、消失してしまいまし
た。

とんぼ池は1998年からありますが、ニホンアカガエルが産卵
を開始したのは2004年からです。
つまり彼らに「認知」されるまで6年かかったことになります。
ですから丸嶋水田の産卵個体が元にもどるのにも、数年かか
るかもしれません。

「継続」
里山の動植物にとって、この2文字がいかに重要な要素である
かがわかります。
「里山稲作」という「文化」は、1,000年単位で「継続」したから
こそ、豊かな独自の生物多様性が構築されたと言えるのです。

今年もきみひろ池の半分が、国土緑化推進機構間伐材活用事
業により浚渫されています。
今年できみひろ池が完成し、水環境が安定すると、孟子不動谷
のニホンアカガエルにとって、「とんぼ池」が「生存の最大条件」
になることは必定です。

きみひろ池以外で今日確認された、丸嶋さんがきみひろ池から
移動させた卵塊を含めた196個という個数が、その「事実」を雄
弁に「語って」くれています。

結局今日の調査で確認できた卵塊数は215個
そのうち91%にあたる196個がとんぼ池で確認できたことが、
孟子不動谷の稲作水系の「現状」を如実に物語っています。
本来のニホンアカガエルの生息環境である「水田」が、放置され
てきているのです。

100年後の子どもたちに美しい田園風景を・・・
日本ユネスコの理念を今後孟子で実現するための最大の「ハー
ドル」が、ここにあるのです。

どんどん雨が強くなります。

目的の「カエル調査」を終了し、久々に午前中に、孟子不動谷を
後にしました。
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<鳥類>
ツグミ、ヒヨドリ、メジロ、ハシボソガラス、イカル、スズメ、キジ
バト、モズ、セグロセキレイ、ビンズイ、シロハラ、アオジ、コゲラ
カワラヒワ、ジョウビタキ、ホオジロ、アオバト、カシラダカ
シメ、ヤマガラ、ウグイス、ハシブトガラス、ルリビタキ、エナガ
シジュウカラ、クロジ
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<ニホンアカガエル>
森さん水路 15
クランク 4
とんぼ池 196
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
<花>
オオイヌノフグリ、タネツケバナ、ミチタネツケバナ
カンサイタンポポ、オランダミミナグサ、ヤブツバキ、ホトケノザ
ナズナ、ノアザミ、ハルノノゲシ、ウメ、ハコベ、ヒサカキ蕾
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
2010/02/01のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

朝から冷たい雨が降っています。
・・・といってももし今朝7時に孟子に来れていたら、2時
間活動できたでしょう。
今朝の雨は、9時からが「降り始め」でした。

毎朝わんぱく公園に6時に出発しているので、休園日は
ついつい寝坊してしまいます。
今朝も起きたら7時を回っていて、孟子到着が9時にな
ってしまいました。

もっとしっかりせんといけません。。

冷たい雨がふりしきるなか、カッパを身にまとい、孟子不
動谷を歩きます。

今日は目的があります。
先週から産卵開始したニホンアカガエルの卵塊の個体
数調査を開始しようとしています。
来週月曜日は所用で和歌山大学に行かねばならず、
データが取れないので、今日しっかりとデータをとってお
かないと、2004年以来8年目になるこの調査データの
継続ができないので無理やり雨の中の調査になりました。

今年度は未来遺産登録もあり、里山の構成要素であり、
孟子の活動のある意味「中心」である稲作水系のポテン
シャルの高さを指標する貴重両生類の8年の継続調査
を、未来遺産指定年に途絶えあさせることはできないの
で、調査にも力が入ります。

シンジュの樹にシメの小群が来ています。
笹舟のような翼をもった特徴的な種子をつけるこの植物
の種子を、もっとも頻繁に食べにくるのはこの小鳥です。
堅い種子を「万力」のような太い嘴でパチンパチンと割っ
て食べてしまいます。
標識調査員の人に聞くと、捕獲して最も扱いにくい小鳥
が、かぎ型の嘴をもつモズとこのシメだそうです。
この小鳥の噛む力は本当に強く、かまれると不等号型
の傷が指につき、血が吹き出るそうです。
堅いヤマザクラの種子を割って、中の「仏様」を食べる
ほどの嘴なのですから、人間の「柔肌」を噛み破るのな
ど造作もないことなのでしょう。

入口の水田にはニホンアカガエルの産卵はありません。
このあたりの水田は今も地元の農家の方々が稲作をし
ておられるので、溝もしっかり掘られ、水のしっかり溜ま
っているので、来週には産卵されることでしょう。

しかしそこから奥に進むにつれて、放置水田が目立ち、
どんどんカエルが産卵できるハビタットが見当たらなくな
ります。
あえて探すとすれば、イノシシのぬた場で、今年もその
うち産卵が確認せきるでしょうが、こういう場所に産卵
してもかれらが順調に育って上陸する5月中旬まで、
そこに水が溜まっている「担保性」が皆無なので「無駄
な産卵」になる可能性が大きいのです。

そういう意味でも、減農薬もしくは無農薬で営まれた、
水田まわりの溝の安定した滞水は、本来の彼らの産卵
ハビタットとして、必要不可欠なものと言えるでしょう。

今日の調査で丸嶋水田では卵塊が1個しか確認できま
せんでしたが、孟子不動谷におけるニホンアカガエルの
「本来の産卵ハビタットの保全」は、丸嶋水田周辺の農
閑期の水環境の保全が唯一絶対の課題といえそうです。
丸嶋水田の後継者発掘と合わせて、「未来遺産」指定を
機に、今後の大きなテーマの一つといえそうです。

孟子不動谷のニホンアカガエル個体群にとって、もっとも
安定した、担保性高い産卵ハビタットの提供をしているの
はとんぼ池です。

平成21年度、国土緑化推進機構の間伐材活用の助成
をいただいて、きみひろ池の半分を補強・リニューアルし
た最大の目的の一つが、孟子不動谷の稲作水系のポテ
ンシャルの高さを指標する生物の一つである、和歌山県
レッドデータブック絶滅危惧Ⅱ類。ニホンアカガエルの繁
殖ハビタットとしての担保性高き水環境の整備でした。

トンボ類のようにハネを持ち、長距離の移動が可能な生
物と違って、両生類のような「はいずる」だけが移動手段
の生物の保全は、谷谷でDHA組成が相違すると言われ、
今年10月、調印されるCOP10の「旗印」である「生物多
様性」の花形ともいうべき生物です。

今回の国土緑化推進機構の間伐材活用の事業で、孟子
不動谷の貴重なニホンアカガエルのDNA保全の担保性
確保の「足がかり」ができたことは、非常に有意義なことと
言えそうです。

結局今日は、きみひろ池28個、織田池7個、黒江池5個
の計40個の卵塊をとんぼ池で確認しました。

2004年 0
2005年 0
2006年 1
2007年 0
2008年 0
2009年 59
2010年 41
ニホンアカガエルの調査を本格的に開始して以来7年間
のニホンアカガエルの2月1日現在の産卵数です。
2009年から一気に増加しているのが一つ気になります。
ニホンアカガエルやヤマアカガエル、カスミサンショウウオ
等の早春に産卵する両生類はここ数回の孟子便りでも書
いているように、低温に順応した氷河期の生き残りと言わ
れる種です。

そういう生物の産卵開始日が早まるというのはやはり「冬
が暖かい」ということを表していると言えなくもありません。
昨今叫ばれる「温暖化」と早計に関連付けることは危険で
すが、要注目の事象であることは確かです。

それともう一つ、今年は注目していることがあります。

昨年11月に孟子を襲った時間雨量100mm超の集中豪
雨のことです。
孟子便りでも紹介したようにこの集中豪雨は谷水の流域
が変貌するほどの「爪痕」を孟子不動谷に残しました。
こういう豪雨が「はいずる」ことのみが移動手段の両生類
にとって、壊滅的な被害を与える可能性を孕んでいます。

広島に住むありもとの知り合いがフィールドにしている谷
で、時間雨量100mm超の豪雨により谷に繁殖するヒダ
サンショウウオが壊滅した経験を持つ方がおられ、孟子
便りを読んですぐにお見舞いのメールをいただいていた
のですが、ニホンアカガエルは、何とか「大丈夫」だったよ
うです。

調査を終えても雨はやむどころかどんどん激しさを増して
いきます。
「天の邪鬼の子ども」の民話で有名なキジバトだけは、雨
が大好きで元気に囀っていますが、その他の鳥はひっそり
しています。

雑木林の中から、エナガの声や、ルリビタキの声が、小さく
聞こえるだけで、姿を現すことはありません。

それでも炭窯南谷のタマミズキの大木がつける朱色の果実
が、ほとんどなくなっているところをみると、ヒヨドリやツグミ
たちは、「それなりに」晴天の日は活動しているようです。

今朝の天気予報によると、東日本にこの雨雲が流れるころ
には、向こうは雪に変わるそうです。

せっかく生まれた41個の卵塊が、「寒の戻り」の凍結で「無
駄」にならないことを祈りつつ、冷たい雨の孟子を後にしまし
た。
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<鳥類>
キジバト、コゲラ、ヒヨドリ、モズ、ジョウビタキ、ルリビタキ
トラツグミ、シロハラ、ツグミ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ
シジュウカラ、ホオジロ、アオジ、カワラヒワ、イカル、スズメ
ハシブトガラス、ハシボソガラス、シメ、メジロ、トビ
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<ニホンアカガエル卵塊>
黒江池 5個
織田池 7個
きみひろ池 28個
丸嶋水田 1個
計 41個
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2010/01/25のBlog
ありもと@孟子です。。 みなさんこんばんは。。。

今日は午前中、和歌山県環境生活総務課で会議が
あったので12:30に孟子着です。

朝の好天がうそのように重苦しい雲が垂れこめ、寒い
北風の吹く孟子に様変わりしています。

ツリリリリリ・・・
エナガの群れの一斉の警戒声に上空を見上げると、
♂のオオタカが色の無い寒空を翔けていました。

ツグミの群れが一気に入ってきました。
孟子に来るまでの高津の桃畑にも、おびただしい数
で止まっていましたが、孟子不動谷では、雑木林の
中を特徴的ななき声で鳴き交わしながら、大きな群
れが動いています。

このツグミの動きは、孟子不動谷に「春」のニオイを
運んできます。

延命地蔵そばのありもとが標準樹に指定しているウ
メの花もちらほら咲きだしました。

先週くらいから囀り始めたホオジロの囀りが、数を増
しています。

そんな中、織田池に1個のニホンアカガエルの卵塊を
見つけました。
2004年 2月15日
2005年 2月12日
2006年 1月31日
2007年 2月 3日
2008年 2月 8日
2009年 1月27日
2010年 1月25日
ニホンアカガエルのデータを取り始めたのは2004年
からですが、最近1月下旬産卵開始が定着しつつあり
ます。
氷河期の生き残りと目され、温暖化とともに絶滅が憂
慮されるこの小さな両生類の動向がとても気になるあ
りもとなのでした。

オーアーオーアオーアー
真っ赤に色づいたタマミズキの樹のある地点から、アオ
バトの珍妙な囀りが聞こえています。

もちのき科に属するタマミズキは、実が真っ赤に熟すと
葉を落とし、赤い実を目立たせる習性があります。
この時期になるとタマミズキのまわりに鳥たちが多くな
ってきます。
アオバトもタマミズキの実を食べる鳥の一種で、タマミ
ズキにとってアオバトは大切な「種子散布媒介者」のひ
とつなのです。

ポツリ ポツリ・・・
無色から鼠色に変わった空から、とうとう雨が落ちてき
ました。

天堤池に同心円を描きつつ浮かぶカイツブリも寒そう
です。
池畔の愛想の良い♂のルリビタキも、一瞬カンコノキ
の枝先に姿を現しますが、雨に煽られて藪の中に姿を
隠します。

ニニニ ニニニ・・・
森全体が鳴くように、波打つような響きとともにエナガを
主体とするカラの混群がやってきました。

エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、それにコゲラも
混じっています。

冬になり昆虫類が活動を止め、餌条件が悪くなる彼らに
とって、この「混群形成」という習性は、厳しい冬を生き抜
くたくましい知恵なのです。

この混群が出す警戒声で、タカ類の存在や、今盛んに入
っているシシ射ちが放った猟犬の位置までわかってしま
います。

ありもとにとっても彼らの「つぶやき」は、とても重要なフィ
ールドサインでもあるのです。

どんどん雨が強くなります。

鳥の声もどんどんか細くなってきます。

1週間前にひいた、治りかけの風邪をぶり返さないために
も、ちょっと早いですが、そろそろ帰るとしましょう。

たった2時間の孟子でしたが、結構収穫の多い日になりま
した。
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<鳥類>
カイツブリ、オオタカ、キジバト、アオバト、アカゲラ、コゲラ
セグロセキレイ、ビンズイ、モズ、ヒヨドリ、ルリビタキ、ジョ
ウビタキ、シロハラ、ツグミ、トラツグミ、イソヒヨドリ、ウグ
イス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、ホオジロ
アオジ、カワラヒワ、イカル、シメ、スズメ
ハシボソガラス、ハシブトガラス
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